わが夫、チェ・ゲバラ 愛と革命の追憶

わが夫、チェ・ゲバラ 愛と革命の追憶

最近の、好意的な書評により。最近よくTVで見る、おじさん二人を従えて歌っている女の子は、自分はすごく可愛いということをしっかり自覚している9歳・・・こういうタイプは、革命の闘士にはならないな、ということを認識できる一冊。

国家目標の発見 (1972年) (中公叢書)

国家目標の発見 (1972年) (中公叢書)

早速ですが、某教授ごひいきの神島二郎。学徒出陣でレイテ生き残りとなったと記憶する。行軍は夜なので、昼間は睡眠を削ってでも和辻他を読み続けた由。九死に一生を得て帰国し、きっと○○は戦争の責任を取る、と信じたのに、東京裁判が終わっても何事も起こらなかった・・・ことが、彼の執筆活動の原点なのだそうだ。和辻なんぞ読むからさ。「行軍中に貸した歎異抄がいつまでも返ってこないと思ったら、破ったのが便所で散乱していた、あれは専門学校出の人間なのに」といった述懐にみられる、文字や学に対する無比の信仰はやはり、戦前の大学生の教養主義を差し引いても考えさせられるものがあります。だって、歎異抄ですよ。その人はお尻を拭きながら、心底から念仏を唱えていたかもしれない。でも神島にとっては教養の書だったわけで、一方、彼自身が和辻から覚めることは困難だったのだ。信仰の囚われから自由になることは、難しいのですね。