京都新聞


大阪府南部は治安が悪い」
京都府立大教員が高校に文書送付
 京都府立大人間環境学部の准教授が就任予定の新学科への受験を勧めるため、大阪府立大(堺市)や大阪市立大をライバル視し、両大学のある大阪府南部を「ひったくり事件など刑事事件が頻発し、きわめて悪評が高い」などとおとしめた文書を全国の301の高校に送っていたことが24日、分かった。

 やり玉に挙げられた両大学は「地域とともに発展してきた大学に対し、許されない行為だ」と抗議。京都府立大は同日、両大学に謝罪文を送った。

 准教授は府立大が4月に開設する生命環境学部生命分子学科の教授に就任する予定で、昨年末から今月14日にかけ、自作の文書をファクスで高校の進路指導部宛に送付した。

 文書は新学科への受験を強く勧める内容だが「北山地区は…治安が極めて良好」と書く一方、大阪の両大学の環境を太字で下線まで加えて悪く表現し、他の大学も「少々物足りない」と悪い印象を与える表現を重ねた。

 15日に近畿の高校から府立大に問い合わせがあり、事実が発覚した。20日に調査委員会を設け、24日付で、文書を送付した京都、滋賀を含む34都道府県の高校と両大学に謝罪の文書を送付した。年度内に調査をまとめ、准教授の処分と再発防止策を決める。准教授は「新学科で知名度が低く、優秀な学生の確保に強い不安があり、何とか注目してもらおうとしてやった。見識を欠き、反省している」と話しているという。

 府立大は学部を全面再編し、4月から農学部と人間環境学部を統合して生命環境学部にする。昨年、同様の学部を大阪府立大が開設しており、大学間の競争がますます激しくなる状況で、同大学などをライバルとして強く意識したと見られる。

 下村孝人間環境学部長は「普段は教育熱心な教員だが、あってはならないこと」、竹葉剛学長は「なぜこんなに焦ったことをしたのか理解できない。背景を調べ、再発防止に努めたい」としている。