今日も色々な判決が出ているようですが、集団自決訴訟の判決要旨 大阪高裁判決
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008103101000622.html

特に公共の利害に深くかかわる事柄では、その時点の資料に基づく主張に対し、別の資料や論拠での批判・再批判が繰り返されるなどして大方の意見が形成され、その意見も時代を超え再批判される。その過程を保障することこそが民主主義社会の存続基盤をなす。特に公務員に関する事実にはその必要性が大きい。

 そうすると、仮に後の資料から誤りとみなされる主張も言論の場で無価値とはいえず、これに対する寛容さこそが自由な言論の発展を保障する。

本件では、両隊長は戦争後期に公務員に相当する地位にあり、記述は高度な公共の利害にかかわりもっぱら公益を図る目的であるから、出版差し止めなどは少なくとも(1)内容が真実でないことが明白で(2)重大な不利益を受け続ける時に限り認められる、と解釈するのが相当だ。