と言えるかどうか分からないけれど、
『世界』http://www.iwanami.co.jp/sekai/index.html
論座http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=9610のそれぞれ9月号を読む。


論座』が休刊になるためかどうかはともかく、EUトクヴィルなど今月号は悪くないと思う。ただ、「大阪・宮崎に見る劇場政治地方分権」という特集は、もっと充実させるべきだし、石田論文から始まるメディアのポピュリズム責任批判が途中からタレント知事批判へすり替わっていく特集構成は、すこしひっかかるものがある。『世界』の特集は死刑制度の問題で、中央公論から引っ越して来たのか論座から引っ越して来たのか。この鼎談に参加している河合氏が、すでに『論座』の方で山口厚『刑法入門』の書評を書いているというのは、結局、安倍政権の挫折で元気がなくなったといわれる右だけでなく左?も、出版業界が評価する論者の層が決して厚くないことを露呈しているのではないだろうか。巻末に、「13年余り、「論座」は伝統的な論壇の枠組みを壊してみようと、飛んだり跳ねたりしてきたつもりです。」とあるけれど、『論座』休刊で、ますます、固定化が進行する予感。「最終号も、これでもかというくらい跳ねてみます。」とあるけれど、それならば、研究歴10年以内の各分野の若手100人とかに書かせてみてはどうだろうか?