教育白書「わが国の教育の現状」(昭和28年度)

教育の機会均等の道はなお遠しといわなければなるまい。

昭和27年3月に中学校を卒業した者・・・(中略)上級学校に進学する者は卒業生の半数弱の46%であつて、 第15表によればそのうち(1)高校へ入学するものが圧倒的に多いこと、(2)高校別科に進むものは女子が男子の2倍強に当り、高校の正規のコースをとらないで少なくとも中学校の上に、ある程度の教養を身につけたいと望む者が女子に多いこと、(3)その他の学校が主として各種学校であり、これに進む者が男子で別科の2倍・女子では3倍という数になり、主として女子が各種学校で和洋裁・家庭技芸等の実務を習得しようとする結果であることを示している。以上のように中学校卒業者の上級学校進学状況の主流は高校の42%であり、男46%・女38%で男子が女子をはるかに上廻っている。そしてとの42%の指数が高校進学志望者全員がなんの制約もなく入学できた指数ではないことに問題は集約される。


教育白書「我が国の教育水準」(昭和50年度)

 「義務教育等」(旧制の高等小学校,青年学校を含む。)の修了者は,昭和25年以降各年とも約4,000万人で,大きく変化していない。一方,「後期中等教育」の修了者及び「高等教育」の修了者は,いずれも年々増加の一途をたどっており,学歴別人口から見ると国民全般の高学歴化の傾向が明らかである。

 昭和45年における学歴構成について,性別,年齢階級別に見ると,25歳以上の年齢では,男女とも年齢層が若くなるにつれて,「後期中等教育」以上の教育を受けた者の割合が高くなっている。

 男子と女子を比較すると,25歳以上のどの年齢層においても,「後期中等教育」以上の教育を受けた者の割合は男子の方が高い。


高度経済成長期に性別役割分業が固定したゆえんでもあり、イタリアで才能を磨いた塩野氏以外の文化勲章は男性ばかりという、先進国といえない日本の文化的貧困でもあり。