今日は裁判員裁判のニュース一色。大体どれも似たり寄ったりでしたが、午後9時のNHKでレポーターが、朝呼び出された裁判員候補者たちについて、興奮して? 「年齢・性別さまざまです!」と口走っていたのが、面白かった。年齢の幅ほど性別が増えたのか?



本日の逃避読書

私が愛した官僚たち

私が愛した官僚たち


特に前回の衆議院選挙に照準を合わせて、国政に転向した若手官僚たちを追っかけたルポ。



辛うじてではあっても、相対的にまとまった時間が取れる今月は、何とか1日数ページずつでも、普段読めない異分野のかっちりしたものも、どんどん読みたい。
ということで、読み始めた。


自由と社会的抑圧 (岩波文庫)

自由と社会的抑圧 (岩波文庫)


1929年の大恐慌の余波がヨーロッパに及び大量の失業・左翼政党の台頭を背景として、33年にヒトラーの全権掌握が実現してしまった、その翌年に著されたもの。


現代とは、生きる理由を通常は構成すると考えられているいっさいが消滅し、すべてを問いなおす覚悟なくしては、混乱もしくは無自覚に陥るしかない、そういう時代である・・・もはや労働は、自分は役に立つという誇らしい意識では遂行されない。むしろ、運命の当てにならぬ好意が施してくれた特権、まさに自分がそれを享受するという事実ゆえに他の人々から職を奪っている特権、つまり他人ではなくほかならぬ自分が職にありつく特権を得ているという、屈辱的で苦悩に満ちた感覚によって遂行される。企業主でさえ、際限なく経済的進歩への素朴な信仰、自分には使命があると思わせてくれたあの信仰を失ってしまった・・・さらに社会が青年層を閉めだして以来、私的生活は不安以外のなにものでもない。


ちなみに訳者の冨原氏は、別の顔をお持ちである。そう、ムーミンを日本に紹介された方であります。のどかな児童文学と思っていたムーミン、実は反政府的な新聞であるガルムに掲載されていた風刺でした。


ムーミンを読む

ムーミンを読む

トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界―ムーミントロールの誕生

トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界―ムーミントロールの誕生


こんな時代でも、市場について、学者は考えずにはいられない。